介護職の人材育成に必要なこととは?
2020/01/30
人材育成のコツ
介護人材の育成に必要なこととは?
介護職の人材育成に必要なこととは?
人罪・人在・人材・人財…どの言葉も「じんざい」と呼びます
生産性という言葉が使われて評価されることがありますが、生産性とは何でしょうか?
会社にどれだけ利益をもたらせているか?どれだけ貢献しているか?という所でしょうか。
そうなると「人財」が求められる状態になる訳ですね。
しかし、その「人財」は初めから「人財」だったのでしょうか?
入社した時から「人財」であったなら大変優秀で何者にも代えられない人財かも知れません。
しかし、多くはそうでないはずです。
今「人財」の人も、初めは「人在」であったり、「人材」であったかも知れません。
もしかすると「人罪」の次期もあったかも知れません。
人材育成というのは、「人材」や「人財」であることを求めるのではなく、「人財」「人材」になれるかも知れないと、その人の可能性を信じることです。
子どもが平仮名や九九を学ぶ時、誰でもすぐにはできません。その状態で、この子は一生できないと決めつけることはしません。
必ずできると信じ、根気よく練習に付き合うのです。そして、少しでも覚えられたら「よくできたね」と褒めていくのです。
この繰り返しで、いつしか子供は難しい漢字や計算問題をも解けるようになり、高校や大学に進学していくことになります。
当然、個人差はあります。1年ですぐにできる子もあれば、2~3年必要な子もいます。
介護職だけではないですが、介護職の人材育成とは、この状態と同じです。
誰でも初めは上手にできません。当然、失敗も多くあります。
それでも、ダメと決めつけず、いつかはできるはずと可能性を信じることが必要です。
介護事業所の人事担当の方と人材育成についてご相談を受けた際、「会社は即戦力を求めています。どうすれば即戦力を育てることができますか?」と聞かれたことがあります。
「あなたは、その仕事を何年で完璧にできるようになりましたか?」と尋ねました。「1日や2日でできる仕事ですか?」とそうすると、「いやいや、そんな単純な仕事ではないので、最低でも1年~2年は必要です」と答えられました。
「では、最低でも1年~2年はその人材を育てる必要があり、2年経っても変わらなかったら、3年、4年と継続していくことが必要です。これが介護職の人材育成です。」と答えました。
担当者は、「そんなのんきなことを言っていられません。」と言われました。
実際にあったやり取りですが、どう感じますか?
そんな簡単な仕事ではないと言いながら、でもすぐにできる人が欲しい…そんなスーパーマンみたいな人がいれば、どの企業も離しませんし破格の給料が必要です。
でも、多くの介護事業者(だけではなく一般企業も同じですが…)の人事担当者はそう言います。
気持ちも分かりますが、そんな人財がたくさんいるはずもなく、またいたとしても、今までの企業がその人財を育てたからに過ぎません。
自社で育てることもせずに、他社が育てた良い人財だけが欲しい…そんな夢物語を描いていても人財は手に入りません。
またそんな人財が選ぶ企業は自分をより人財にしてくれる所です。
人材育成も満足にできない企業にそんな人財は来ません。
では、介護職の人材育成はどうすれば良いのでしょうか?
「人在」を「人材」「人財」に育てるしかないのです。
今いる「人在」または「人罪」を「人材」にし、そして、「人材」の人を「人財」にしていくことが必要なのです。
介護職の人材育成に必要なことは、この可能性を信じて根気強くかかわっていけるかが重要です。人手不足で十分に指導ができない状態が続くと、負のサイクルとなりまた人が辞めていきます。
人手不足だからこそ、人材育成に時間も労力もお金もかけないといけないのです。介護職の人材育成人材が難しいのは、育てようとしない環境があるからです。
大事な大事な人材です。大切に人財に育てていきましょう。