介護事業所に必要な研修とは?
2020/01/17
介護事業所に必要な研修とは?
<介護事業所で必要な研修項目>
介護事業所の業態によっては少し違いますが、一般的に必要な項目は…
「ターミナルケア(看取り研修)」「認知症研修」「高齢者虐待防止・身体拘束廃止研修」「人権及びプライバシー保護」「感染症対策」「緊急時対応」「事故防止(リスクマネジメント)」「接遇」です。
特に「高齢者虐待防止」「身体拘束廃止について」は必ず実施が必要な研修です。(身体拘束はについては「身体拘束廃止委員会」の実施が必須です)
また、従業員に対して「ハラスメント」の研修も必須とされています。
これらの研修が実施されていないと加算対象とならず減算対象となってしまったりすることがあり、事業所運営に研修は必ず必要なものとなっています。
介護事業所研修は、「新任研修」と「現任研修」を分けて計画を立てることが必要です。
新任研修(新入社員研修)の内容について
新任研修研修(新入社員研修)は…
介護事業所では、毎月新しい職員の入職があります。その際に必要となるのが「新任研修(新入社員研修)」です。
この研修では、自分が働く介護事業所の理念やルールなどを学ぶことが必要であり、「前の職場では…」や「今までのやり方は…」と言うものをリセットする必要があります。
「高齢者虐待防止」「身体拘束廃止」「認知症」などは入職時に必要とされており実施する必要があります。そのほか、「感染症対策」「緊急時の対応」などは知っておく必要があるでしょう。
このような内容を毎月実施するのは大変なので、是非「研修DVD」をご活用ください。ベースとなる基本の内容を、同じDVDで学ぶのは効率的で有効な手段です。
現任研修の内容について
現任研修は…
介護事業所で働く介護職など従業員の悩みを解決する研修です。
日々、業務を実施していると「わからないこと」「自信のないこと」「ミスをしてしまったこと」など多くの問題が発生します。その問題を「研修」というツールを用いて解決することが現任研修です。
介護事業所では、年間で実施すべき研修があります。「感染症対策」「食中毒防止」「リスクマネジメント」「職業倫理や法令遵守について」などとなります。これらの内容を実施する際に、今実際に問題となっている内容を取り上げ実施することで有効な研修となります。
これは、「研修DVD」では物足りないものとなってしまうので、「講師派遣」などを利用いただき、今実際に起きている問題を解決するための濃い研修内容にすることをお勧めします。また、運営会議やヘルパー会議の時間を延長し研修の機会を設けることで参加率も多くなります。
何を伝えるのかを明確にする!
現場の職員が研修を担当する場合、多くは「介護」のプロであっても「研修」のプロではないからです。
これは、マネジメントでも言えることですが、優秀な介護職が優秀な管理職ができるのではなく、それぞれで必要とされる能力(実施する力)が違うからです。
介護事業所研修で大事なことは、「何が課題なのか」「何を伝えるのか」が明確になっているかです。
例えば、「接遇」という課題があり、研修を実施する場合、「身だしなみや言葉遣い」を重視するのか「コミュニケーション方法(会話や態度)」を重視するのかで内容は変わります。
内容が変わると、研修の効果も違います。研修の効果をイメージしながら研修内容を組み立てる必要があります。
研修をプロに任せるという選択肢
今後、介護人材はますます不足すると言われており、外国人スタッフも多くなってきています。介護職の負担を軽減し、時間を有効に使うためには、研修をアウトソーシング(外部委託)することも重要な選択肢の一つと考えます。
介護事業所研修を長年実施してきている経験から、外部の講師が研修を実施することで、中間管理職や管理職も学ぶ機会を得ることにつながります。どのように研修を進行していくのかを学ぶこともでき、今後自社で実施するときの参考にすることもできます。
今、介護職の人材育成には多くの課題があります。しかし、介護職員はスキルアップしたいと望んでおり、多くの知識を求めています。その要求にしっかり答えていくことが離職防止にもつながり、人材確保にもなります。